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□罪と罰
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ツトムさんとのセックスはそれはもう気持ち良くて、終わった後は頭とかぶっとんじゃいそうになるの。

『ツトムさん、今日もとっても良かったわ』

下着を身につけながら言うと、彼は何も言わずに天井を見上げている。
それもその筈ね。
わたしが彼を喋れないようにしたんだもの。

一昨日だったかしら。
いつも通りセックスしてる時に、ツトムさんがわたしに言ったのよ。
これで最後にしようって。
セックス中に別れ話なんて…前代未聞よね。
どうしてって聞いたら奥さんを大事にしたいからって言われたわ。
それでわたし、その時騎乗位だったんだけどね、奥さんよりわたしの方が優しいし美人だし若いんだからわたしにしなさいって言ったのよ。
そしたら急にツトムさんが怒りだしてわたしのこと酷く罵ったの。
わたし、カッとなっちゃって。
気が付いたら、思い切りツトムさんの首を絞めてた。
首を絞めると興奮するのかしら?
ツトムさんったら、わたしの中に思いっきり出してそのまま動かなくなっちゃったのよ。
ツトムさんだけイクなんてずるいから、わたしもイキたかったのに。
でもツトムさんのアレはどんなに刺激しても勃たなくなっちゃったから、わたし仕方なくアレを鋏で切って中に調度良い長さの棒を入れて縫ったの。
これで硬くなったから、わたしも何度か腰を振って絶頂を迎えられたわ。

えぇ、それが一昨日の話。

それ以来ツトムさんは、わたしの部屋のベッドの上で仰向けに寝ているの。

綺麗なツトムさん、愛してるわ。

あら、玄関のチャイムが鳴った。
誰かしら?

どちら様です?

『警察の者ですが、少しお話伺ってもよろしいですか?』

あら、警察?
何かあったんですか?

『人探しをしてまして、こちらの、千葉ツトムという男性なんですが』

まぁ、千葉さん。
知ってますわ、わたしの会社の上司ですの。

『存じております』

あらそう。
でも、生憎どこへ行ったかなんて知らないわ。
彼の奥様には聞きに行かれたの?

『ええ、奥様のご紹介でこちらへ来たので』

あら、奥様が?

『はい。あの、失礼ですがあなた…大津さんでよろしいですよね?』

ええ、わたしは大津美香です。

『聞くところによるとあなた、千葉ツトムさんと不倫の仲にあったとか?』

あら、ええ…まぁ。
でもそれはもう半年も前のことです。
わたしたち、一度はそういう仲になりましたけど、彼に奥様がいることを知ってからは…

『ああ、そうでしたか、すみません。随分失礼なことを』

奥様がわたしを?

『はい。半年くらい前に一緒にいるのを見た、たぶんあれは浮気相手だと』

そう…

『すいません、気分を悪くさせてしまって』

いえ、良いんですの。
では、頑張ってくださいね。

『ありがとうございます』



馬鹿ねぇ。
あの女に返すくらいなら、わたしが隠し続けるほうが良いわよ。
あの女にだけはツトムさんを渡さないわ。

これからは、わたしが彼の世話をするの。

素敵ね…愛してるわツトムさん。

ああ!何だか変な気持ちになってきた。
ねぇツトムさん、もう一回、良いかしら?





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