断章のグリム

□腐った白雪姫
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神狩屋ロッジにて……

白野蒼衣は眠っていた

「どうするの?」

雪乃が神狩屋に問う。

「おそらく、 僕の見立てが正しければ……白野くんは〈彼を愛している者の口付け〉で目覚める……」

そう、 白野は〈白雪姫〉の童話の〈白雪姫〉に配置され、 〈魔女〉になった〈異端〉の攻撃を受け、 このように眠ってしまっているのだ……

「じゃあ、 これは……」

雪乃がつばを飲み込んだ。

……そう、 このうちの誰かが白野にキスをすることになる。

『あら、 アリスのファーストキスを誰かが取るの? じゃあ、 私でいいかしら?』

「だめに決まってるでしょ! 姉さん!」

『そうね、 アリスの口付けはあなたがほしいのかしらね?』

「うるさい! 殺すわよ!」


そんな口論に神狩屋も混ざってきた

「僕も白野くんのファーストキスほしいかな」

「えー? だめですよー。 私だって、 ほしいですー」

颯姫も加わってもはやカオスだ。
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