1万hit企画SS
□take my hand
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「よし、では今日の練習はここまで!
以上、解散!」
「「ありがとうございました!!」」
俺たちは今、GWを利用して合宿に来ている。
今日の練習も終わり、これから合宿所に戻って夕飯だ。
その後は皆それぞれ自由に過ごす。
さっさと風呂に入って休む者もいれば、皆でわいわい騒いで遊ぶ者もいる。
まぁ、大概のやつは後者だが。
でも、そのどれにも当てはまらないのがいる。
常に勝利だけを求めて、そのためには決して努力は怠らない男、海堂薫。
そんな真っ直ぐすぎるほどの彼と付き合うようになってもう3カ月。
そんな相手と一緒に泊まり、ともなれば多少は期待しても許されるはずだ。
しかし、俺のそんな淡い期待は見るも無残に崩された。
そう、部屋が大部屋だったという事実のせいで。
いくら同じ部屋にいると言っても、他に大勢いては何の意味もない。
がっくりと肩を落としている間に、海堂は一人で夜のランニングに行ってしまった。
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