MOON

□新たなる未来への一歩
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「じゃあな、お団子」
片手を上げ背を向けて言う星野…
その遠くなる背中を見て…とっさに…
「待って!」
うさぎは思わず叫んでいた…
「お団子?」


周囲はうさぎを不思議そうに見る。
「…あのね…あたし…星野と2人だけで最後に…話がしたいの…ダメ?」
俯きながら小さく言う。
火球皇女はそんな、うさぎを見て優しく微笑みー…

「…いいですよ」
「…ありがとう!」
パァッと顔が明るくなるがふと、衛の顔を気まずそうに見る。
「…まもちゃん」
「…いいよ、ゆっくり2人で話しておいで」
優しい笑顔で言う。
「…ありがと、まもちゃん…」





うさぎは星野と公園へ訪れる。
「…ねぇまた遊びに来てくれるんだよね?」
「…ああっ来るよ」
「…絶対?」
「ああっ…勿論」
「じゃあ約束…」
小指を差し出す。


「…子供みたいだな…」
笑いながらも小指を差し出す。
「…指切りげんまん…約束だよ…必ずまた逢いにきてよ…」
気づくと涙目になってるうさぎ。

「何だよ…泣くなよ…衛さんがやっと戻ってきたのに…」
「…だって、やっと…解り合えた…友達になれたのに…」
「離れても解り合える…ずっと友達で居られるさ…」

「…あたし星野の事最初は嫌な奴としか見てなかった…馴れ馴れしくて強引で勝手でさ…けどまもちゃんが居ない間ずっと傍に居て守ってくれて星野だけには本音も言えてた。
いつのまにか星野に惹かれていたんだ・・・
でもあたしにはまもちゃんが…未来がある…だから星野を好きになっちゃダメなんだって言い聞かせてた…なのに気持ちが揺れて…」
「…バカ。そんな風に言われたら諦めきれなくなるだろ…だからお前は衛さんと幸せになれよ…」
少し切なげに優しく言う。




「じゃあ、そろそろ…」
立ち去ろうとする星野の腕を掴む…
「…お団子?」
背伸びをして星野の頬にそっと、口づける。
「…///お団子?」
「…仕返しだよ…」
「…全く、お前て奴は…」
こうして星野達はキンモク星へと帰って行った…
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