MOON

□いつか、きっと…
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「ありがとう…」
そう呟いて夜天と大気に支えられて行く星野を追いかけようとするがはるかがうさぎの腕を掴む。


(星野…星野……あたし、どうしたらいいの?)
瞳からは涙が落ちる…ただ遠くなる背中を見つめる…
本当は追いかけて…駆け寄り傍に行きたい……
けど行って何を言えばいい?ー


…逢う資格なんてないのかもしれない……
あたしのせいで星野を傷つけた…だからもう、逢わない方が……でも…ーーー





『ーいつか、きっと解り合えると思うんだー』




星野の言葉を思い出す…
(解り合える…あたし達、解り合える日が来るよね……信じていたいー)


それから数日が過ぎた朝…
「う〜ん…よく眠れなかったなぁ…」
ここ最近は星野の事が気がかりで眠れない日が続いていた。
うさぎはゆっくりと寝不足の体を起こす…
「休みの日なのに早起きしちゃった…」
うさぎは何気なく近くにあった雑誌をパラパラとめくる。
「…スリーライツ…生放送に出演…今日じゃない…星野、大丈夫かな…
(心配だけど…逢いに行っても逢わせてもらえないだろうな………あっ!!!そうよ!!)」
うさぎの頭にある考えが浮かぶ…
(月野うさぎの姿でなければ…)
うさぎは思いつくとあるモノを取り出す。
「久々に使うわね…」
「うさぎちゃん?」
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