倉庫 GC-2

□140字SS
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○ララバイ


零れゆく水のように、彼の意識は少しずつ薄れていく。
酷く眠いのだと訴える彼に、少年は両の膝を貸し与えた。
彼はそこに頭を乗せ、頬を擦り寄せて目を閉じた。

「5分経ったら起こしてくれるかい?」

少年は頷き、砂埃に汚れた彼の髪を撫でた。

「おやすみ」

彼は微かに微笑んで、それきり動かなくなった。
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