倉庫 GC-2
□140字SS
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○肉
朝起きたら、額に「肉」と落書きされていた。
擦っても洗っても落ちなくて、憤慨しながら前髪を下ろした。
出勤すると、ニヤニヤと笑いながら嘘界が携帯を構えてきた。
写真に収められる前に逃げ出した。
次にローワンに会った。
咄嗟に顔を伏せると、今日は可愛い髪型だねと褒められた。
蹴飛ばしてやった。
―――――
深夜、嘘界少佐からメールが届いた。
『明日は面白いものが見られますよ』
何がと尋ねたが返信はなかった。
翌朝、ダリルが珍しく前髪を下ろして出勤してきた。
純粋に誉めたところ、彼は顔を真っ赤にして脛を蹴ってきた。
そんな彼の額に「肉」の落書きを見付け、噴出した私は容赦なく眼鏡を叩き割られた。