戦Fインターナショナル

□≪ミスリルマイン≫
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魔法















グリンの言っていたミドガルズオルムに遭遇する事なく、一行は湿地帯の奥にあった洞窟『ミスリルマイン』の入り口まで到達する事が出来た。
カームの村人達の話によると、以前は『ミスリル』という鉱石を採掘する場所だったが、モンスターが現れるようになり採掘が出来なくなってしまったそうだ。



『……!』


ク「おい!暁!?」

テ「どこ行くの!?」



何かを感じ取ったかのように、暁は洞窟の入口から少し離れた窪地へと向かってしまった。他のメンバーも、慌てて暁の後を追う。






……そこには



ク「…っ!!」

テ「ミドガルズオルム…」



そこには、先の尖った木で咽元を串刺しにされ血みどろになって息絶えているミドガルズオルムの姿があった。
恐らく、これはセフィロスの仕業だろう。一方的にやられてしまったのか、惨たらしい姿のわりには周辺に争ったような痕跡があまりない。

皆は、セフィロスの強さを改めて実感させられた。



エ「こんな事やっちゃう人が、わたし達の相手…」


レ「…予想以上だな」

バ「すげぇ…」



暁も無言でミドガルズオルムの亡骸を見つめていた。

クラウドから、セフィロスの常人離れした強さを聞いている。ミッドガルで直に感じたあの男の放つ凄まじい覇気と威圧感。あれほどの男なら、これ位やってのけるだろう。暁はグっと拳を握った。



『うぉおおお!!負けていられぬ!自分ももっと強くなってみせますぞ!見ていて下され!ぅお館様ぁああ!!



暁は怯むどころか、俄然気合いが入ったようだ。雄叫びを上げる暁にバレットも便乗し、一緒になって雄叫びを上げている。



ク「確かに。俺達も、もっと強くならないとな」

テ「お館様って誰かわからないけど、暁の言う通りね!」



こんな事で怯んでなどいられない。相手が強いのならば、こちらも強くなればいい。ただそれだけだ。




レ「!…何か、近づいてくる」



レッド]Vが警戒するように呻り声をあげた。それと同時に




ズズズズズズ……



辺りに嫌な地鳴りが響き出す。
その地鳴りはどんどんこちらに近づいて来る。そして、串刺しにされた亡骸の奥の岩場から、とてつもなく巨大なヘビが現れた。



ク「ミドガルズオルム?!しまった、仲間がいたのか!!」


シャァアアア!!



クラウド達を見つけたミドガルズオルムは、鋭い牙を光らせ襲い掛かってきた。巨大な口を開き、こちらに向かってくる。

皆は寸でのところでその攻撃を回避。ミドガルズオルムは勢い余って地面に顔をぶつけるが、本人には全くダメージは無い。代わりにぶつかった地面が深く抉られてしまった。



バ「あんなの喰らったらひとたまりもないぞ!」



バレットがミドガルズオルムの顔目掛けて銃を撃ちまくり、クラウドはバスターソードで斬り付ける。エアリスとティファも攻撃魔法で応戦するが、あの巨大な身体にはやはり威力不足のようで、あまり効いていない。



【シャァア!!】



ミドガルズオルムが長い尻尾でメンバーを薙ぎ払ってきた。



ク「…エアリス!!」

エ「え?きゃっ!」



エアリスに迫るミドガルズオルムの尾。今から避けても間に合わない。



『特狗!!』



エアリスに尾がぶつかる前に、暁がミドガルズオルムの尾に向かって渾身の突進をおみまいした。暁の突進を受けた尾は弾き返されてしまう。



レ「あの攻撃を弾き返すとは、なんて力だ!」



あの巨体から繰り出される攻撃を弾き返した暁に、皆は驚きを隠せないでいた。



『エアリス殿!お怪我はありませぬか!?』

エ「だ、だいじょうぶ!」

『ここは危険にござる!エアリス殿は下がっていて下され!』

エ「う、うん!」

ク「ティファも下がってろ!」

テ「わかったわ!」






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