ほんやさん

□逢えない故に君想ふ
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「しかしもかかしもない。やっぱり無理だったんだよ。遠距離恋愛なんて。ましてや男同士。遠くにいる男の恋人と近くにいるボンキュッボンの女の子、どっちがいいかなんて決まりきってることじゃん。」
「・・・っ」
「まぁよく考えることだね。じゃ、俺様帰るから。」


ひとりになり佐助に言われた言葉をゆっくり理解する。

色恋沙汰に弱いくせに、その最初が遠距離恋愛だなんて無理だったのかもしれない

いつも愛を表現するのは政宗の方で自分からは何も伝えられなかった。だから政宗は自分に愛想を尽かしてしまったのか。

自分のことなどとっくに忘れて今頃大切な女性と暮らしているのではないか。

もう日本に帰って来ない。


悪い考えばかり浮かんでしまう。




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