絆-きずな-
□おじい様現る
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百合は、悩んでいた
「うーん…入れても良いかなぁ」
百合が悩んでいるのは、楓の事である
「でもなぁ、、、、もう子供じゃないんだし。いっか!!!」
百合は、そう言うとピーマンをパンの上に置いた
使用人に指示を出した後、百合は楓のお昼ご飯を作っていたのだ
広いキッチンでは、他の使用人達が胡蝶やお父さんの昼食の準備をしている最中である。
楓は、好き嫌いが激しく、その全てを把握しているのは百合だけなので、必然的に百合が楓のご飯を作るようになった。
今では、百合専用のキッチンスペースまである程だ。
「うん!!!今日も美味しそうに出来た」
もう、何年も楓のご飯を作り続けているので、百合には慣れたものだ
今日のお昼は、サンドイッチにした
「ま---ピーマンを入れたことは怒られるかもしれないけど、、、、、うん。やっぱり入ってないのも作っておこう」
僕は、食パンを取り出した
「早く作らなきゃなぁ。今日はおじいさまが来るんだから早く食べてもらわないと」
前回、来たときもそうだったが、おじいさまは、約束の時間よりも早く来る
それは、ほんとーに"早く"!!!
「はぁ----」
僕は、思わず溜め息をもらした
どうして、王家一族は変わった人ばかりなんだろう
楓は、俺様だし
お父さんは、考えてることが分かんない
おじいさまは、女好きの時間にルーズな人だ
しかし、三人とも顔だけは"顔"だけはカッコイいのだ
遺伝って本当に恐ろしいよね
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