絆-きずな-


□ウサギと針と糸
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「落ちてる、、、、、、、」




呟き通り落ちているのだ



しかも、六階からである




「楓の奴!!!!今度会ったら只じゃすまさへんで」





まぁ、そんな事をブツブツ言っても始まらない





しかし、ドコまで落ちるのだろうか??


確か、この棟は地下三階まであったはず


いくら、鍛えてるからと言って地下三階まで落ちたら、ひとたまりもない



考えただけで、ぞっとした


不思議の国のアリスじゃあるまいし、フワッと落ちるなんてあり得ないのだ




「お!!!床が見えてきた」





どうやら、下にクッションがあるようだ




しかし、普通の人間なら死んでるで!!!!!


そう、翼は心中でツッコんでいると、ふわふわとした感触がした


「よっ!!!!」

ぽふっと音と一緒に、フカフカのクッションの上に落ちた




「どっから、こんなフカフカのクッションを取り寄せるんや??」



そんな疑問も浮かんだが、まずは周りの状況を把握しなければならない



「多分、地下三階やな」



周りは薄暗く、明るい場所から来たため、ハッキリとは見えない



目が慣れるまで待つしかない



しかし、地下だという事は大体、何かの倉庫だろう



目が慣れてくれば周りの景色が浮かんできた




ダンボール箱がいくつも置いてある



少し埃っぽい



くしゃみが出た




長年、誰も足を踏み入れなかったのだろう


そのぐらいのホコリはたまっていた


近くにあったダンボール箱を手に取った


意外に軽い


中を見ようと、たまっていたホコリを払い、ガムテープを外す


すると、中には着古した服が詰まっていた




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