Getting thing
□『29×15』
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−−もし君に恋心を抱いていると知ったら、君はどう思うだろうか…。
現在27戦0勝27負
そして今日。
天候にも恵まれ、清々しい日差しが入り込む中…
『今日こそ『yes』を貰おうか?』
『No.』
28戦0勝28負
『はぁぁぁ…』
ロイに深い溜息が漏れる。
それを見たリザが呆れ混じりに手にしていた書類をロイの机に置いた。
ジャンが笑いを堪えているとロイが発火布を装着してジャンに向けた。
『っ…ま、まだ何も言ってないす!!』
『大体分かる!!どうせ貴様の事だから『大佐でも振られる事があるんスねー』とでも言う気だったんだろぅ?!』
ジャンは『バレバレっすか…』と言いたそうな顔をしながらも『そんな事ないっスよ!!』と首を左右にブンブンと振った。
『…大佐、書類がたまってます。手を動かして下さい』
『…あぁ』
リザはそう言うとロイの脳に銃を向ける。ロイは逆らえまいと発火布をしまい、ペンを片手に仕事へと戻った。
そう。
ロイはある人に告白し、フラれたのである。
『でも大佐がこれだけ本気(マジ)が入ってるってのも珍しいですね。どんな方なんですか?』
ジャンがロイを見ると何とも言えない程上機嫌に微笑を浮かべる彼がいた。
ジャンは『気持ち悪っ!!』と思いつつもロイの話を聞いた。
『絹の如く細く、滑らかな金色の髪質。
生クリームのようなふんわりと柔らかい頬。
蜂蜜のように透き通った瞳。
猫のように凛とした態度で愛らしくも有り、憎たらしくも有り、そして何よりも!!』
『もう良いデス…』
ロイが話を続けようとするとジャンが止めに入る。
『何だ。これからだと言うのに』
ロイはツマラナい、と言いたそうながらも渋々と仕事に戻った。
(金髪に凛とした態度に…あれ?それってまさか…)
ジャンが咄嗟にリザを見る。
しかしリザに変わった所もなく、いつもの如く凛とした表情で仕事を着々とこなしていく。
そして少しでもロイがペンを置くと銃を向ける。
いつも通りの光景が目に入る。
(…まさか、な)
ジャンは気にしまいと仕事へと戻った。