加藤「帰ろーぜ。あちぃよ」
増田「えっ来るんでしょ?」
加藤「何が?マジで?」
草野「俺、トミーの母ちゃんに頼まれてんだよ」
加藤「何、母ちゃん来んの?」
草野「いや、姉ちゃん」
加藤「あっホントにー。じゃぁ・・・」
草野「あっ帰る?」
加藤「いやぁ〜いいけど」
草野「長いよ〜?」
加藤「いや、別に。あれだから。飯までに帰れれば」
草野「あ、ホント?どうする?」
増田「あ、俺はいいよ」
加藤「ねぇ、トミーの姉ちゃんってどんなの?」
増田「だからトミーの姉ちゃんだよ」
加藤「いやいやいや、女子?女子?」
増田「女子だよ」
加藤「いや、そーじゃなくて、女子高生?」
増田「うん。あ、でもバイトの格好だった」
加藤「どんな・・・?制服?」
増田「制服。・・・サ店の。コロラドの!」
加藤「コロラド!?くる!?」
増田「くる!!」
加藤「くる・・・☆」
草野「トミーの姉ちゃんだぞー。何〜、狙ってんの?」
加藤「別に」
草野「おい、お前高山さんはどーなんだよ」
加藤「だから・・・」
増田「なんだよ」
加藤「あれ、いっつも臭い〜いっつも臭〜い〜♪」
増田「いっつも臭い〜♪」
加藤「ちげぇ〜よ、いっつも臭〜い〜いっつも臭〜い♪
    いっいっいっいっ♪いっつも臭〜い♪いっつも臭〜い♪・・・んだよ、無視かよ」

増田「詰めようぜ、話」
草野「え?」
増田「あれ、あのバンドの!」
草野「何、なんだっけ?」
増田「話さなかったっけ?」
草野「話したっけ?」
加藤「あ〜なんか言ってたね」
増田「うん。詰めようよ」
草野「うん」
加藤「あれさー」
増田「うん」
加藤「トミーもやんの?」
増田「え?」
加藤「加わってんの?」
増田「加わってるよ。ノリノリだよ」
加藤「マジで!?」
草野「俺は?」
増田「入ってる入ってる!」
草野「あ〜うん。」
加藤「ねぇ〜」
増田「ん?」
加藤「何やらせんの?」
増田「え、ドラム?ドラム」
加藤「できんの?」
増田「知らない。・・・あ、できるよ!」
草野「俺は?」
増田「ベース」
草野「あ・・・基礎。」
増田「あれあれ!あの・・大きいギター!」
草野「あ〜あ〜あ〜!」
増田「うんうん」
草野「お、おお、大きい」
増田「そうそうそう、大きい。あのね、ギターとベースの違いは音だから。」
加藤「お前、ギター?」
増田「ギター♪」
加藤「俺は?」
増田「ギター♪」
加藤「俺も?」
増田「ツインギター?」
加藤「ボーカルは?」
増田「俺?」
加藤「お前か」
増田「あと、女のボーカル入れて、俺の声とコラボレーションさせるから」
加藤「誰と?」
草野「吉田!」
増田「嫌じゃない?」
加藤「っていうか他に友達いねぇのかよ。学校の奴とかじゃなくてさぁ。」
増田「トミーの姉ちゃんでいいじゃん」
草野「いや無理でしょう」
増田「なんかいいじゃん。だってこうほら、バンドの中に富山兄弟です!みたいな」
草野「コピーバンドでしょ?」
加藤「コピー?」
草野「うん。なんか最初は普通そうらしいよ」
増田「いや、やっぱそれは・・俺らは俺らでしかないし」
草野「いや、意味分かんないんだけど」
加藤「名前は?」
増田「え?」
加藤「考えようぜ」
増田「あ、バンド名?」
加藤「おぉ。」
草野「あ、ほら、何だっけ、なんか言ってたじゃん、ほら!」
増田「あ!あ!あ!」
草野 「あ〜あ〜あ〜」
加藤「あ〜何だっけ」
増田「あ!あ!あ!」
加藤「何だよ」
草野「エ ロテープ?」
増田「エ ロテープ?ってなんだよ」
草野「なんか・・友達が言ってた」
加藤「どしたの?それ」
増田「あ、これ?これ、録音も再生もできんのよ」
草野「へぇ〜!いくら?」
増田「あ、あの、ご、ご、ご、5千円!」
草野「高っ!」
増田「た、高くねぇーだろ!だってこれ、ウォ−クマンとかだったら2万円とかすんだぜ!」
草野「そんなすんの?」
増田「ん〜分かんないけど、1万円はする!」
草野「でも・・・5千円?」
増田「そうだよ」
草野「うわ・・・何のお金?」
増田「貯金」
加藤「ちょ、見してよ」
増田「嫌だよ!」
加藤「何だよ」
増田「ダメだよ。ダメダメダメでしょ」
加藤「なんで?」
増田「待って、これはだってあれだもん。あれ、今度今度今度。今度見せるよ」
草野「じゃぁ何で今出したの?」

増田「お前らさ〜あれだよ、バンドやる・・・」
草野「あ!ちょっと。。ゴメン」


加藤「すかし?」
草野「ちょっと身ぃ出たかも」
加藤「マジで?」

増田「お前らさ〜なんかバンドやるバンドやるって言ってるけど、どうなの?お前らがどう考えてるか
   知らないけどさ〜・・俺は、まじデビューまで考えてんの。だけどさ〜なんか・・・
   コンベンチレーションあんの?」
小 「え?」
久 「コンベンチレーション高いの?」
加藤「高いよ」
増田「でもさ、本気でやろうとするんだったら今の2倍の?コンベンチレーションが必要となってくると思うし、
その先芸能界でやっていくんだったら、もっと上のレベルの・・・何?コンベンチレーションが必要になってくると思うんだよね」
加藤「でも・・芸能界とかはまださ・・・」
増田「いや、まだとかじゃなくて」
草野「コンベンチレーションって何だっけ?・・・どういう意味だっけ?」
増田「やる気!」
草野「あ〜」
加藤「だってさートミーもやんでしょ?」
増田「やるよな?」

加藤「お前、楽器できんの?」
草野「え〜?」
加藤「いや、増田よ。」
増田「え?」
加藤「あぁ。ギター弾けんの?」
増田「あぁ、Aまでなら」
加藤「A?」
増田「あ、ギターってさ、ドレミファソラシドとかじゃなくて、AとかFとかなの!」
草野「え、まだAまでなの?」
増田「バカ!ABCとかじゃなくてFとかAなの!」
加藤「何だよ、それ。」
増田「何?」
加藤「なに、音の高さ?」
増田「あ、高さじゃなくて、押さえ方。あ、これ玄があるじゃん。あの〜ヒモ!あのヒモを
   押さえる押さえ方がFとかAとかなの」
加藤「ふ〜ん」
増田「だから、強く押さえんのと弱く押さえんのじゃ違うじゃん、音が」
加藤「あ〜あ〜あ〜なんとなく、なんとなくな」
増田「そう、うんうんうん、そう。ベースも一緒だよ」
草野「え?」
増田「ん〜だからあれね。お前ら金ためとけよ」
草野 「なんで〜?」
増田 「だって楽器買わなかったらバンドできないじゃん」
草野 「いくらぐらいすんの?ベースって」
増田 「1万円」
草野 「うわ〜たけぇ〜よ〜」
増田 「でも安いやつだったら、6千円とかで売ってるよ」
加藤 「うちギターあるよ」
増田 「えっマジで!?」
加藤 「オヤジの」
増田 「あ、じゃぁ買わなくて良いよ」
加藤 「お前持ってんの?」
増田 「あったりめぇだよ」
草野 「俺だけかよ」
増田 「あ〜トミー!」
草野 「あ、そっか」
加藤 「ドラムって、超〜高いんでしょ?」
増田 「マジで?」
加藤 「うん、アニキが言ってた」
草野 「マジで」
増田 「大丈夫だよな?」
加藤 「いじめんなよ」
増田 「いじめてねぇ〜よ。いじめてねぇよなぁ?」

草野「トミーん家貧乏なんだぜ」
増田「ドラムぐらい買えんだろ」
草野「俺、トミーん家行ったことあるよ」
加藤「えっお前トミーん家行ったことあんの?」
草野「うん・・・何?」
加藤「何でもないけど・・・」
増田「何だよ」
加藤「何でもないよ」
草野「トミーん家、超狭ぇんだよ〜。なんか・・なんかカーテンとかで部屋しきってんの。で、
隣の部屋とか母ちゃんとか超いんの!」
増田「え、でもおけるだろ。だってあれだったらあれじゃん、こう・・台所とかに置いちゃえばいいじゃん」
草野「いや、父ちゃんがめちゃめちゃ怖い」
増田「あ〜聞いた。・・・あ、大丈夫だよな?」
加藤「トミー、ベースにしたら?木田がドラムで」
草野「俺ドラム嫌だよ」
加藤「なんだよ、それ」
草野「だって高ぇじゃん」
増田「じゃぁ誰がドラムやんだよ」
加藤「お前やれよ」
増田「やだよ!ドラム地味だよ!」
加藤「俺も嫌だよ・・」
増田「じゃぁトミーだな。・・・なっ?」
草野「まず何すんの?普通。」
増田「えっ?」
草野「名前?」
増田「あ〜名前はいいよ、適当で」
加藤「マジで!?」
増田「うん。あ、曲聞いてから決める?」
加藤「作ったの?」
増田「ふふっ。作ったっていうか、まぁ歌詞だけ?まぁメロディーも入れて、ギターとか入れて?まぁ軽い感じで、まぁかぶせて。
   かぶせただけなんだけどね。」
草野「へぇ〜おめぇすげーじゃん!」
増田「誰にでもできるよ!」
加藤「ロック?」
増田「ロック?ロック!そう、ロックなんだけど、まぁこれ聞いてもらえればさ、分かるよ」
加藤「えっ、入ってんの?」
増田「え、いや、ふふ、入ってるっていうか・・」
草野「なんだよ」
増田「だ、な、なんか自慢してるみたいじゃん」
加藤「誰が何を?」

増田「っていうかまぁこれ、あれだよ、聞いてもらえれば分かるよ」
加藤「えっいや、いいや」

草野「あっ別に」
増田「聞く?」
草野「え?いいよ」
増田「どっち!?」
草野「ん〜じゃぁ聞くよ!」
増田「じゃぁって何だよ!」
草野「・・・聞かせてよ。・・マジで!」
増田「あ〜!あ〜!もう分かったよ」

想像してみよう。5678
♪想像〜してみよう〜♪俺たちの〜時代〜♪戦争がない〜時代〜♪
♪素晴らしい〜時代〜♪花は〜咲き乱れ〜♪子ども達は〜笑う〜♪

増田「これ、まぁ実際にはこうギターとかベースとかドラムとか入るから全然感じは
    変わるんだよ。なんかこう、まだできてないっていうか、まだこう作り始めっていうか。
    まぁまだこれ、あれなんだよ、仮の段階?」

♪サンキュー〜 「ベーゼ」5678♪
増田「2曲目」

♪「君の唇に僕を重ねても良いのかな。その前に・・・・」

増田「何やってんだよ!・・お前・・なんだよ!」
草野「危ねぇよ!」

増田「何だよ、何なんだよ」
加藤「これ、何て曲?」
増田「ベーゼ」

増田「トミー!」
草野「行っちゃったよ」
加藤「お前のせいだぞ?」
増田「なんで!?」
草野「まぁ鞄あるしさ、帰ってくるよ」

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