小説T
□きみは死なない生きものなのだと、ただ勝手に信じていた
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物心ついた時には戦に狩り出されていた。
刀を持たされ、鎧を身に付け、一心不乱に走っていた。
戦い方など知らずとも、見聞きし、体感すれば形になった。
村の為、家族の為と教えられたが、記憶の中にそんなものはない。
随分と長い旅に出ている。
大人が多い中、豹野だけが同世代だった。
頭角を現す豹野の二番手が俺の居場所となっていた。
兄弟のように育った俺たちは、お互いの存在を認め合っていた。
それなのに……
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