小説(三年)

□学園ベイベ
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(うう…あんまり見つめないで欲しい)


作が勉強教えてくれて嬉しいんだけど、凄い近くで嬉しいやら緊張するやらで、さっきから心音が五月蝿い位で聞こえていないか心配だった

(静まれ心臓!!)

作が見つめてるのは教科書だって解っているんだけど、気になって気になって意識が散って集中出来ない。

(肩触れてるし)

熱心に一つの教科書を覗き込むから自然と近寄って触れる肩。
直ぐ近くに跳ねた赤がかった髪や、少し吊り上がった真剣な目、軽く閉じた唇が視界に入る度に目を下に向けようと努力するけど無駄だった。

(こんな表情も良いなぁ)

静かにしてる作は珍しい喋り方が乱暴だから何か何時も怒っているような気がする、黙ってれば綺麗なのになんて思う。作が黙っていられないのは迷子共のお陰なのだが。

教科書なんか目に入らない顔が熱くてのぼせそうだ


「三之助?」


「えっ!何っ!?」


急に声をかけられて慌ててしまう


「今首傾げただろ。解らない所があったら聞けよ!その方が早いからな」


(男らしい…!)


横には辞書やら資料を用意してるのに頼もしい


「ここ俺得意だから、ぜってー次、点数上げてやるよ!」


楽しそうな作を見てつくづく今回のテスト点数悪くて良かった良くやった自分なんて誉めてしまう




(こんな作をみたら)


(集中出来ないし…)


(悪いけど次もやっぱり点数上がりそうにないや)





END

兄貴分な作。勉強見てもらう=ご褒美な次屋。次も絶対赤点捕るよ。負けるな作!

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