ANOTHER


□A HAPPY NEW YEAR
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「さあ、いよいよ新年に向けてのカウントダウンが始まります!」



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「ゼローっっ!あけましておめでとうございますっっ!」







「HAPPY NEW YEAR、刹那」

「………」



携帯端末のテレビでカウントダウンを見ながら、ニールは刹那の耳元に囁いた。


その刹那はというとニールの膝の上に座り、その腕の中にすっぽり収まってしまっている。



2人がいるのは日本にある刹那のマンション。

なぜ2人がこんな状況なのか…いや、関係なのかというのはまた別の話である。



「……なんとか言ってくれないと、俺、不安なんだけど…」


ニールの本気が見え隠れした言葉に刹那がピクリと反応する。そして…



「……今年もよろしく」



小さくこぼされた言葉。

たった一言でニールの顔に幸せそうな笑みが広がる。

ぎゅっと抱きすくめられて驚く刹那。



「あぁ、よろしく。俺の刹那」



耳元に軽くキス。

それだけで耳まで赤くなる恋人がニールには可愛くて仕方がない。



「っ!くっそ、可愛いなお前っ!」


「///」



思わず柔らかい髪に頬ずり。

鬱陶しいと言わないあたり、刹那も嬉しいのだろう。



「俺、今年はできる限りお前のやりたいことをやらせてやりたい」



その言葉の裏にある意味に刹那ははっとする。




戦争根絶を掲げて戦うソレスタルビーイング
お互いいつ、なにがあっても不思議ではない……


「……初詣に」


「えっ?」


「ならまず初詣に行きたい」



耳を疑った。

何かをねだったことなど殆どない恋人が、初詣に自分を誘っている……!



後ろから抱きしめている今の体勢では恋人の表情を確認することはできないが、体からせわしない鼓動が伝わってくる。


刹那は緊張で強張った(端から見たらいつもと変わらないのだが…)顔でそっとニールを振り返った。



「…ダメ……か?」



ぐふぅっっっっ!

内心幸せすぎて自分を失いそうになりながら、数回口をパクパクさせて、さらにギュッと刹那を抱きしめた。



「いや!行こう」



耳元に流れ込む低い声に刹那の胸がさらに高鳴る。


そこでニールはふと思った。



「だけどなんで初詣なんだ…?」



刹那はピクリと顔を上げる。



「別に他の事でも…」


「それは…」



昨日…と刹那は切り出した。





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