腐男子くんの憂鬱−只今加筆修正中−

□腐男子くんの入寮
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<学園探索!>


一時間ほどごろごろするが、マスクと眼鏡を入手する為に、学園にある日用品ストアに行ってみる。

「TESCO」と言う名前のお店で、イギリス発信の、世界規模で展開している老舗スーパーの系列店だ。
って、偉そうに言ってみるが、説明はハンドブックの受け売り。

小さな日用品から食料品、果ては衣料まで。
何でも揃うお店になっているらしい。

実際、行ってみると、規模も大きく、スーパー並の広さだ。
学園内でコンビニ感覚で使う場所だと思っていたので、僕は着くなり驚く。

暖色系の木の床が落ち着く店内を歩きながら、マスクと眼鏡を探す。

奥へ奥へと進むと、段々食べ物がなくなり、衣料品が増えてゆく。

歩きながら見る商品は、どれも外国製のパッケージが多く、見るだけで楽しい。

一番奥の角に着くと、ようやくお目当てのモノを見つける。

外国製の使い捨てマスクに、黒ぶちおしゃれ眼鏡。

置いてある丸い鏡に眼鏡をかけ覗いて見る。
前髪も多く作ってなるべく目元を隠すようにする。

ちょっとダサめな眼鏡男子の出来上がり!

なかなか良い。
髪の色も変えたいところだけど、すぐに染められる訳じゃなく諦める。

近くにあったカゴに眼鏡とマスクの箱を入れ、レジに行くために今来た道を戻る。

そういえば、ワックス切れてたんだっけ……
整髪料のコーナーを探し道をそれる。

それた先には、明らかに不良と呼ばれる方々が数人、真剣な顔でカラースプレーを選んでいた。

一日だけ髪を黒にしたい時とかに便利なカラースプレー。

頭髪検査でもあるのか?
まさか、こんなお金持ち高で?

素朴な疑問を抱きながらも、さりげなく彼らの近くに寄ってみる。
目立たないように彼らがたむろしてる通路の角までたどり着く。

「東条さんに使う奴だからな。万が一にも変なものを買うんじゃねーぞ」
「おっ、これフランス製だぜ?」
「なーなーやっぱアメリカのサロンの奴がいいんじゃねーか?」
「これ匂いがキツイんだよな。」

誰だ、東条さんって。
なんかえらく崇められてるな。

たかがカラースプレーにそこまで気を使われるなんて、よっぽどすごい人なんだな。

感心しながら聞き耳を立ててると、不良な方々達は、結局フランス製のスプレーを持って去って行った。

後姿をちらりと見ると、見事に赤、青、黄色の信号機ヘアーな三人組。
赤い髪の人が、どうやらリーダーらしく、他の二人が後ろから着いて行く。

ああ、不良×平凡いいな。
いや、美形×不良でもいいな。

きゅるん、と萌えながらいつも使ってるワックスを探す。

…日本製が無い…。

しかたなく、アメリカ製のジェルワックスを買うことにした。

一番安いし無難そう。

そんな理由で急いでかごに入れる。
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