愛の夢
□愛の夢−第2番−
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言い知れぬ不快感を感じる。
でも、その時、俺は、どちらに不快感を感じてるのか分からなかった。
どうして……。
ガヤガヤとした音に俺は我に返り、充からそっと離れた。
ドアが開き、見た事のない男が三人、俺の連れと現れる。
「お待たせ。とりあえず、こいつら経験があるから、まかせて大丈夫だと思う。」
「…ああ。」
三人は俺の顔に驚くと、しきりに眺めた。
その視線に気がついた連れが顔を歪める。
「おいっ。そいつじゃねーからな。なんかしたらぶっ殺す。」
「分かってるって…」
愛想笑いを浮かべながら、その内の一人が充に近寄った。
布団がギシリと鳴って、男が充の顔を覗く。
「へへ、こっちも上玉じゃん。」
「とりあえず服脱がせようぜ。」
瞬く間に、充は男三人に取り囲まれる。
連れは、その間にデジカメの用意をしていた。
俺は、ただその様子を黙って見ているしかなかった。
充のシャツが脱がされると、三人がどっと笑う。
訝しげに連れと俺は充を覗き込んだ。
「んだよ、こいつ。すげー数のキスマーク付けてんじゃん。」
「初物じゃなくて、がっかりだな……」
「俺は、慣れてる方が気持ち良いから、別に気になんねーわ。」
充の白い肌の上に、無数の紅い花びらのような痕が散っていた。
首筋や臍の近くは異常なまでに散っていて、酷く鬱血して、青紫になってる部分もあった。
連れは、ぎょっとして俺を見返した。
「こいつは、かなりの淫乱だから…」
俺が、そう言うと連れは侮蔑の眼差しで充の体を再び見た。
三人は、眠っている充の両足を持ち上げて、ズボンを下着ごと脱がしにかかっていた。