愛の夢

□愛の夢−第2番−
13ページ/18ページ

言い知れぬ不快感を感じる。

でも、その時、俺は、どちらに不快感を感じてるのか分からなかった。

どうして……。

ガヤガヤとした音に俺は我に返り、充からそっと離れた。

ドアが開き、見た事のない男が三人、俺の連れと現れる。

「お待たせ。とりあえず、こいつら経験があるから、まかせて大丈夫だと思う。」
「…ああ。」

三人は俺の顔に驚くと、しきりに眺めた。

その視線に気がついた連れが顔を歪める。

「おいっ。そいつじゃねーからな。なんかしたらぶっ殺す。」
「分かってるって…」

愛想笑いを浮かべながら、その内の一人が充に近寄った。
布団がギシリと鳴って、男が充の顔を覗く。
「へへ、こっちも上玉じゃん。」
「とりあえず服脱がせようぜ。」

瞬く間に、充は男三人に取り囲まれる。

連れは、その間にデジカメの用意をしていた。
俺は、ただその様子を黙って見ているしかなかった。

充のシャツが脱がされると、三人がどっと笑う。
訝しげに連れと俺は充を覗き込んだ。

「んだよ、こいつ。すげー数のキスマーク付けてんじゃん。」
「初物じゃなくて、がっかりだな……」
「俺は、慣れてる方が気持ち良いから、別に気になんねーわ。」

充の白い肌の上に、無数の紅い花びらのような痕が散っていた。

首筋や臍の近くは異常なまでに散っていて、酷く鬱血して、青紫になってる部分もあった。

連れは、ぎょっとして俺を見返した。
「こいつは、かなりの淫乱だから…」

俺が、そう言うと連れは侮蔑の眼差しで充の体を再び見た。

三人は、眠っている充の両足を持ち上げて、ズボンを下着ごと脱がしにかかっていた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ