愛の夢

□愛の夢−第2番−
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連れがごくりと喉を鳴らした。

「いいぞ、混ざって。」

俺がそう言うと、連れは前を硬くしながらも首を横に振った。

「じゃあ、リビングにでも行ってろ。」
「…ここに居る。」

連れの決意は固く、あくまでも事を見届ける気らしい。

その内に三人は射精し、充の下半身は、腹から股間にかけて白い液体で汚れていった。

淫らな紅い痕の上に、白い斑が散り、性器の上すら汚されてる。

寝てる充のモノも少し立ち始めてるのも、余計に卑猥に見せた。

カメラのフラッシュだけが異様に光る。
その光景をぼんやりと見ていた。

復讐をしてるはずなのに、少しも気分がスッとしなかった。
むしろ知らぬ間に、男達に汚される充の姿に胸が痛む。

「こいつ、すげーな。」
「下半身、精液塗れってエロっ!」
「なぁーこいつ全然起きないけど、大丈夫なのか?」

金髪の男の言葉に俺は、ハっとする。
確かに充が、いくら薬が効きやすいとはいえ、起きないのは異常だ。

ちらりと横の連れを見る。

連れも気が付き、充に近づき、顔を触診する。

「なに、お前医者?」
「うるさい。」

連れは、医者ではないが、親の経営する病院に小さい頃から居たせいか、簡単な触診は出来た。
きっと将来は医者になるのだろう。
俺が、将来会社を経営するように。

「こいつ、不眠症だったのかも」
「は?」

茶髪の男が不思議そうな顔をする。

「普段寝れてない分、薬が効き過ぎてる。」
「あーつまり、しばらく起きないって事ね」
金髪の男が理解する。

黒髪赤メッシュの男だけが不思議そうにしていた。

「どうする?」

連れが俺に聞いてくる。
俺は考えた。

充の写真を雅彦に送り、充が消えれば雅彦は、充の不誠実を知り愛想をつかすと思っていた。
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