愛の夢

□愛の夢−第2番−
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行き着けのバーに居ると、連れのアイツが戻ってくる。

「どうだった?」
「全然ダメ。あいつやられ慣れ過ぎてて予想外…。」
「そっか…。」
「どうする?」
「とりあえず何飲む?」
「トニック系なら何でも…。」
「桜、スプモーニ。」

バーテンがその声に反応し、すぐに赤い飲み物が作られる。

「お前抜けるなら今だぞ。」
「はっ、冗談言うな。俺は、お前について行く。お前が大事なんだ、分かれよ。」
「俺は、雅彦しか好きじゃない。」
「分かってる。俺は求めてる訳じゃない。」
「俺にはお前が理解出来ない…。」
「いいよ、お前は理解しなくて。」

沈黙に、そっとスプモーニが添えられる。

連れは、黙ってそれを飲んだ。

俺も、手にもっていたスクリュー・ドライバーを飲み干す。

「しばらく充の面倒見てて。出来れば懐かれてほしい。」
「……分かった…。」
「お前、本当にわかんないな。」

連れはただ笑うばかりだった。
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