梅香

□二章
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「梅。梅。

早く来るがよい。


わらわの夫に会わせてやろう」


茉莉を置いて一人はしゃぐ鴇。

…案外子供っぽい性格のようだ。


茉莉がおとなしく鴇の後をついて行くとある襖の前で鴇がいきなり正座をした。
茉莉も鴇の後ろに正座する。


「頼重さま、鴇にございます」


中から入れ、と返事が来ると鴇は中に入って行く。
「待っていろ」という茉莉への指示も忘れずに。





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