★天使達のセレナーデ★

□血ぬられし兄妹(兄神)
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「言ったハズだ。…弱い奴に用はないってね。今日は殺しにきたツモリないから安心しなよ。阿伏兎も連れてきてないし、お前と戦うきなんてないんだから。」少年は全くといっていい程、「ウソ」をついているように見えなかった。
少女と戦う気もないし、「銀チャン」を殺しにきたのでもないのだろう。

本当に「銀チャン」のいる所だけを知りたいだけなのだろう。
一旦少女は乱射を止めて、少年に問いかける。
「銀チャンの場所を知ってどうするネ。」
少女の問いかけに少年は眼を開き、答える。
「いつでも…お侍さんを殺しに行けるようにする為に決まってるだろう………。知っておいた方が動きやすいしね。」
少女は少年を睨み付ける。そして少女はロジックを頭の中で考える。
(「“今“生かしておいても…“後”に殺しにくるなら…そんなの同じネ。やっぱり…」)
少女は地面を大きく蹴りあげて少年にむけて再び"乱射"を始める。



「そんなの"今“殺さないだけで意味は同じアルっ…私は,お前を絶対ここで止めるネっ…」
少年は大きくため息をつき、少女と同じ高さになる。「…俺、しつこいの大嫌いなんだ。」
「神(かむ)…っ」
なんの躊躇もせずに少女を足で強く地面に叩きつける「う゛ぁぁっ…」
少女は血を吐き、身体中傷だらけになる。
少年は何の迷いも見せずにさらに少女を殴りつける。
「痛いっ…痛いっ」
少女は悲痛な叫びをあげる「ここまで…。「強くなっといて。」って言ったのに何も変わってないな。”人を守りたい”っていう気持ちだけじゃ俺には勝てないよ。残念だなぁ…ちょっとは期待してたのに。あの阿伏兎をあそこまでにした位だからさ。じゃあね……今度会う時は絶対強くなっててよ。今回もこんなんじゃ”今度”もあんまり期待してないケドネ。」
少年は少女の泣き叫ぶ姿をしばらく見てから立ち去ろうとしていた。




少女は出せないハズの声を出して少年に宣戦布告をする。
「神…威…。いつか…いつか…お前をっ…止めてやるネっ」
身体中に傷をおった“今“でも少年を止めたいと少女は思っているようだ。


「うるさいし、しつこいよ神楽。」
少年は少女を気絶させる。少女はぐったりとして動かなくなってしまった。

「まだ“本気で戦えない”ようじゃ…俺を止めることはできない。…早く強くなれよ。…俺を止めることができるようになるまで…」
少年は少女を見つめながら笑い、叫ぶ。

「強くなったら…いつでも殺してやるから。」

少年は少女を置き去りにして去って行った。

狂った”兄”を”妹”は止めることはできるのかー?
本能にあらがい、
魂で戦え。
END
少年は少女に微笑む。
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