読物

□学園SEEDーINー生徒会
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ここは広大な敷地にある国内屈指の栄えあるSEED学園

その生徒達の頂点に君臨し、生徒達をまとめ学園を繁栄させる役割を担う者達が集う、学園の最上階の中枢に位置する生徒会室に彼らは集まっていた

「イザーク(以後:):よし!今から生徒会役員会議、議題はあの忌々しい教師をギャフンと言わせる作戦についてだぁ!!」

「ニコル(以後:ニ):違いますよイザーク…あの横暴な対策の目をくぐり抜け、どう登校するかです」

「アスラン(以後:ア):まだ根に持っていたのか?」

その教室の黒板に大きく書かれた議題。
そしてイザークもニコルも前回の生徒指導の教師(鷹)の処置に大いに不満のようだが、そこに集まっていたのは生徒会役員の半数にも満たないメンバー

「ニ:当たり前です!それよりイザーク、まだ生徒会員全員集まってってません」

「イ:ディアッカはいつもの如くそこらへん放浪してるから、ほっといてもそのうち来る」

「ニ:来るって…断言ですか…」

はっきりキッパリと、気にもして無さそう…というか見捨てたように断言されニコルは呆気にとられた

「ア:カガリは明日からなんか自転車通学するとかで今ラクスと特訓中しているから欠席するそうだ」

「ニ:他にも色々足りないですけど?」

「イ:いない奴等の事はどうでも良い、案の有る奴は挙手をしろ!」

「ア:じゃぁ…」

相変わらずテンションが上がりきっているイザークにアスランはおそるおそる挙手をした

「イ:なんだ!」

「ア:普通に登校すれば良いんじゃないかぁ!?」

「イ:黙れ腰抜け!」

スパコーン!!

イザークの怒りの怒鳴り声とともに放たれた一閃がア
スランの額に直撃する。

「ニ:イザークチョークが勿体ないじゃないですか」

「ア:それ以前に投げるなよ!?」

「イ:うるさい!次」

そう、イザークは怒りの余り放ったチョークは見事アスランの額に直撃した。
しかし放ったのがイザークなのか直撃したのがアスランだったからなのか、ニコルは何事もなかったかのように見事スルーして自らの案を笑顔で発表した。

「ニ:はい僕の案は、この学園まで線路をひいての機関車通学です♪」

「イ:ニコル…この学園にそんな敷地はもうないぞ?」

「ニ:敷地が無ければ空に線路を引くまでです!」

あいも変わらず突拍子も無い提案である。

「ア:ちょっとまて!?いまのご時世そんな技術あるわけないだろ!?」

「ニ:何言ってるんですアスラン、僕の父はMS開発者ですよ?」

「ア:…」

黒いのか白いのか、可愛らしい笑顔を崩さずとんでもない事を当たり前のように実現しようとするニコル

「イ:まぁ、もとよりそんなふざけた案が成り立つ訳ないがな」

「ア:イザーク…」

「ニ:良い案だと思ったんですが…」

「イ:ニコル、よく考えてみろ!」

普段全く意見の合わない二人だからなのか、アスランは初めてマトモにイザークと意見が合った事に心の底から歓喜した。

「ア:分かってくれるかイザーク!!そうだぞニコル、いくら何でもこんな無茶な案…」

「イ:そんなもんが出来上がる頃にはオレが卒業しているだろうが!!」

「ア:イヤ!?問題はそこじゃないだろ!」

イザークの返答はアスランの予想とは裏腹だったためあまりの歓喜も束の間の事だった。

「イ:…で?貴様らはどっから入室しようとしているんだ?」
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