01/05の日記
01:21
凌趙
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一目惚れなんてものは、人生を送っている中で早々あるものではないと思っている。
寧ろ、そんなに連続多発しても困るだろう。
「なぁ、今夜空いてないか?」
今まさに、早々ない一目惚れというものを俺はしている――。
「残念ですけど、私は空いてません」
空いてるかどうか問われた武将は、書物から目を離す事なくピシャリと言い放った。
その目も合わせてくれない態度に彼――凌統は挫けそうになる。
だが、最近は慣れた。慣れるしかなかったのだ。
「ホント、10分くらいでいいんだ」
「無理です」
相変わらず目さえ合わせてくれない。
「ね、趙雲ど――」
「あまりしつこいと嫌われますよ?」
凌統の言葉を断ち切った趙雲の一言は強烈だった。
毎度、同じような事を言われているような気がするが今回のは強烈。
一瞬生まれた静寂に、書物を捲る音が聞こえる。
「……出直して来ます」
「そうしてください」
また書物を捲る音がする。
暫く趙雲を見つめていたが、やはり凌統の方を向く気配がない。
諦めて室を静かに出て行く。
パタリと乾いた音がした時点で、凌統の口から深い溜め息が漏れた。
「口説き落とすには、まだ時間が掛かりそうだ…」
そしてまた、深い溜め息。
「一目惚れは厄介、だねぇ」
一目惚れをしたのは自分だ、誰にも文句は言えない。
「ホント、面倒だ…」
また溜め息が漏れた。
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馬超にしたつもりが気づいたら凌統に(笑)
いつもは口説かれたらあたふたする趙雲がシレッと(笑)代わりに凌統が趙雲を口説き落とすのに毎日奮闘(笑)
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