立海大付属@

□笑うまで隣にいてやる
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夕日が沈んでいく浜辺に、今は俺とお前しかいない。


俺はただ黙って海を見つめて、隣のお前は…泣いてる。


「……っく…ヒクッ…っ…」

『……………』


い、言っとくけど俺が泣かしたんじゃねーからなっ!


俺はコイツが好きな奴に告白してるトコに遭遇してだな。


……その、振らちまって泣き出しちまったのを放っとけなかったっつーか。


と、とにかく俺はコイツを引っ張ってここに連れてきただけだ!


って俺、何1人で焦ってんだか。


ったく…お前が泣いてるのなんて見た事ねーから調子狂うぜ。


『少しは…落ち着いたか?』

「…ヒクッ…もう、少し…」

『………』

「……赤、也」

『ん、どーした?』


名前を呼ばれて見れば、赤く泣き腫らした目が痛々しくて…。


俺の胸がズキリと傷んだ…何か、スゲェむかつく。


いつも明るく笑ってるコイツが俺は好きなのに…なんでこんな。


コイツを振ったヤツの事、一発ブン殴ってやりてぇ、マジで。


「あの、ね。私…もう少し落ち着くまでかかりそうだから…」

『………』

「だから、赤也は帰って大丈夫だよ?私に付き合わなくても…」

『イヤだね』

「………え?」


俺がきっぱりとそう言うと、キョトンとする。


お前が好きだから…泣いてるお前を放っておけないんだよ。


そうはっきり言えればいいけど…流石に今は言えねぇから。


だから…コレだけは言わせてくれよな…。


『俺はお前が笑うまで隣にいる。嫌っつっても帰らねぇから』

「…赤、也…」


あ、ヤバッ…今度は俺が完全に泣かせちまった。


でも頼むから泣くのはこれで最後にしてさ、また笑ってくれよ。


笑ってるお前が一番いい。
















笑うまで隣にいてやる
(いつかお前に伝えたい…俺のこの気持ち)



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