ガンダム00
□ぬぐえない記憶
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夢を見る。
美しい幻想世界でなく、被験体として扱われていた時の夢を。
あの時の悪夢が毎夜、目を閉じるたびに蘇る。
何故今更になってそんな夢を見るかは明白だった。
「僕が、同胞を、殺した・・・」
自分に対する嫌悪感。
どうしようも出来ない感情。
自分で言い出した作戦を遂行した瞬間の絶望、虚無感。
僕は・・・
ドンッ
「す、すみません」
そんなことを考えるあまり、すれ違う人にぶつかってしまい、即座に頭を下げる。
地上に降りて二日目。
他のマイスター達はみな好き勝手に行きたいところへ行っている。
トレミーに残ろうかとも考えたアレルヤだったが、クリスに強引に外に連れ出された。
なんでもショッピングの荷物持ちをして欲しいとかで・・・
しかし彼女はものの数分、目を離していた間にフェルトとどこかに行ってしまったようで
アレルヤは自分がぶつかったことにより、足下に散乱した男の書類をかき集めた。
と、その時、信じられない文字が目に飛び込んできた。
「超兵、特務機関・・・」