パンドラハーツ
□僕の御人形
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最期に下着が床に出来た洋服の山に落ちた。
一糸まとわぬ状態になったギルバートはヴィンセントを見つめた。
金色の瞳の中で怒りが燃えている。
その焔、何をしたら消えるんだろうね。
「良くできました。そんなに怖い顔しないでよ。兄さんがちゃんと言うこと聞いてくれれば解毒剤はオズ君に飲ませてあげるから」
ギルバートの白い肌に浮かんだ赤い傷をなぞり、ヴィンセントが言った。
「傷がいっぱい出来ちゃったね。薬を塗っておこうか」
クリームを取り出し、それをギルバートの傷口に塗り込んでいく。
「そこはっ、関係ないだろ・・・っ」
「いいのいいの」
ギルバートの胸の突起に丹念にクリームを擦り込み、ヴィンセントは余ったクリームをギルバートの自身に塗りつけた。
「なっ・・・」
突然自身を弄びだしたヴィンセントに戸惑いを隠しきれず、ギルバートがたじろいだ。
ヴィンセントはクリームを更に出すと、にっこり笑った。
「ちょっと我慢しててね」
何を?
尋ねようとした瞬間、後孔から滑り込んできたヴィンセントの指にギルバートは身を固くした。
「何やっているんだっ」
「ふふ。昨日貰った薬の効果を兄さんで試してみようと思って」
ぐりぐりと中で指を回すヴィンセント。逃れようとするギルバートの鎖を掴み、それを阻止する。
「駄目だよ。オズ君のこと・・・」
「わ、分かったから」
おとなしくなったギルバートの中を丹念に指でほぐす。
と、その時
「あぁ・・・っ」
突然ギルバートがあげた嬌声にヴィンセントは動きを止めた。