パンドラハーツ
□行きたいところ
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唐突に光が部屋に差し込む。
「おはよ。ギル」
「なんだオズ。今日は随分と早くないか?」
目をこすりながらベッドから立ち上がる。
太陽はまだ昇ったばかりだ。
小さくあくびを漏らすギルバートの腰に、突如、オズが抱きついた。
「なっ」
「ギル、今日暇?」
驚くギルバートに、オズが小首をかしげて唐突に尋ねた。
「特に用事は無いが・・・」
今日はパンドラの会議も無かったはずだ。
頭の中で予定を思い出しながらそう言うと、オズは満面の笑みを浮かべた。
「本当!?実はオレ、今日行きたいところがあるんだっ。一緒についてきてくれない?」
「別にかまわないが、何処に行くんだ?」
「ひみつ」
にこりと笑ってオズが扉に向かって走った。
「それじゃぁ1時間後にねっ」
ギルバートはやれやれと笑いながら頭を振った。