紅色の川
□第一話 怪盗ピオニーのお仕事
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夜
深い闇を月の明かりがぼんやりと照らす
俺は今
ある金持ちの家の前にいる。
もちろん普段着ではない
怪盗ピオニーの衣装を身にまとっている
お金をいただくために
服装は真っ白なシルクハットにマント
参考資料は名探偵コナンの怪盗キッドである。
顔には小学生の頃に買ってもらったウルトラマンのお面をかぶっている。
俺は今、こんな姿で盗みに行く家の前にいる。もし、人に見つかってでもしろ、すぐに変質者扱いで警察を呼ばれるだろう。
俺はそんな崖っぷちの中で家へと侵入する。
今の時代、セキュリティはすごい発達している。金持ちなんかは特に警戒しているだろう。
でも、大丈夫
俺はそんなセキュリティを簡単にくぐり抜ける方法を知っている。
が、これは企業秘密と言うことで
(という堤で)
なんなく中に進入すると
俺は早速中を物色し始めた。
引き出しなんかはキーである
あった。早速である。
現金百万
なんで、家のおいておくのかは分からないがとりあえずゲット
その後も
適当に色々物色して
宝石をいくつかと
もう百万を手に入れた。
今日はこれくらいでいいや
そう思い俺は
その部屋にある窓ガラスをわざと派手に割ってやった
パリンッ!!!
ガラスの割れる大きな音
瞬間
ブザーが家中に響き渡る。
俺は口を三日月にした。
3分もしないうちに
この家の持ち主らしき男が部屋にやってきた
「やぁ!みなさん今宵は良い天気ですね。月がとても綺麗です」
俺はそう言い紳士のようにお辞儀した。
ちなみに、声は変えている。
コナン君のように他の人の声を自由自在にはできないが、ニュースなどで一般人のプライバシー保護のために用いられる声のモザイクのような声になっている。ちなみに、今は高い方。
「くっそ!警察を呼ぶぞ!」
主人は何もできずに叫ぶだけ。
てか、もう呼んでるだろ
「それでは、退散しましょう
アデゥー!!!」
手から牡丹の花と花びらをマジックのように大量に出して、それを部屋にばらまいた。
そして、その花たちに囲まれながら
俺は割れた窓から身をひるがえして飛んだ。
飛んだと言っても一回なのでただジャンプしただけなのだが…
このあとが大変だ。
この衣装のまま逃げるのだから。
いや、一応
近くの公園のトイレで着替えてから
家に帰るけどね