紅色の川

□第3話 昔の人、そして関田すみれ
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今日
起きたら昼を過ぎていた。

家の中には誰もいなかった。
父親は会社
母親は多分、買い物だろう。


誰もいないことを
すがすがしい気持ちで感じた

そう言えばと思った。
この間からマウスの調子が悪い

今のうちに買っておこうと思って、俺は着替えをして、財布を持ってさっさと出かけた。
ついでにお昼ご飯でも買おう。



俺は電車で池袋に向かった。
ここから近いし
値段的にも比較的安いので
わりと出向く。


電車で行き、池袋駅で降りる。






マウスを買い終えた。

あとはお昼ご飯を買うだけだなと思いながら適当に歩いていると、知っている顔がこっちを見た。

俺自身の記憶はそこまでないが、今はっきりと顔が浮かんだ。

あいつらは
高校二年の時俺のことを無視った奴らだ。

目があって俺はすかさず目をそらすと相手は俺の方をニヤニヤしながら向かってきた。
逃げたかった。

でも、逃げれなかった。

足が接着剤でも着いたように離れなかったんだ。

「よう、紅川じゃん」
「どうも…」

 確か、室井だった。室井が俺の肩に手を置いてそう言った。
俺は、弱々しい声で言いうなずく。

汚いから放せ。

「いきなり学校やめたからびっくりしたぜー」
「はぁ」
「成績悪かったよねーお前」
「はぁ」

 坂中が笑いながらしゃべった。
 しかし、俺の返事が気に入らなかったのか、俺の髪の毛をつかみうつむいている俺の顔を強制的に上げさせる。

痛い。

「あ?なんだその目は」

 無意識に相手をにらみつけていたらしい。室井が眉をひそめる。

「オレらのセイだって言うのか?」

 俺は何も答えない。

「チッ」

 諦めたように坂中は髪の毛から手を放す。

「お前、今何やってんだよ?」
「何も」
「そういえば、あれから高校行った?」
「………」
「もしかして、行ってないとか?アハハハハ!こいつ中卒かよ!」
「まじかよ!ウケル!」
「負け犬じゃん!」

 みんながあざけ笑う。
 気分が悪くなってきた。

 本当のことを言われてるからさらに苦しい。

「お前、高校の時から何もかわってないな?」と室井。
「死んだ方がオレらのため」
「てゆーか社会のため」













「まぁ、社会のゴミってこと」


































なんかが
















キレた。
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