紅色の川
□第五話 日曜日
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山都先輩からは快くOKを頂いた。
昼
俺が家を出ようとしたとき、母親が話しかけてきた。
「最近よく出かけるけど……どうしたの?友達と遊んでるの?」
俺は面倒くさそうにかえす。
「まぁ、そんなところ」
「仕事は探さないの?」
「うるせーなぁ」
「いつまでも遊べるわけじゃないんだし……」
俺は、嫌になって母親の言葉など無視して家を出た。
そんなに、言うなら……
俺をこんな風に育てるな!
俺だってこんなお嫌だ!でも、しょうがないじゃん!
いらつく気持ちを抑えながら俺は集合場所に向かった。
集合場所に着くと誰もいなかった。
どうやら、一番乗りは俺のようだ。
まぁそうか…
約束の十五分前だぞ
五分くらいして
山都先輩が来た。
「やっぱり、早いね」
「いえ、ちょっと早足できたんです」
「そっか…。田中さんはまだみたいだね」
「そうですね。まぁ、俺らが早いんでしょうけどね」
そんな風に山都先輩と話しているとあの大和撫子がやってきた。
「すみません。遅れてしまって」
うわぁ
初めて聞いた。
漫画だけの台詞だとばかり…
「そんなことないよ。まだ、集合の五分前だし。私達が早く来すぎただけだよ」
「いえ、本当にすみません」
「じゃあ、行こうか」
「はい」
俺達はとりあえず、適当に歩くことにした。