紅色の川

□第6話 暴走
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白い服に身を包み
顔にはウルトラマンのお面。

そんな姿で俺は今、澄野祥太朗の家の前に来ている。
いつものように窓からばれないように侵入して、部屋を物色する。
でも


部屋の中には何もなかった。

俺はちがう部屋に移動した。
また、部屋を物色する。


そして……






また

なにもない。


俺はだんだんイライラしてきた。


何で何もないんだよ!クソッ!



高そうなソファーを蹴った。

ボンッとくぐもった音が鳴る。



すると、足音がした

徐々にそれは大きさを増し、確実にこちらへと向かってくる。

今回は何も得られなかったな…
俺はそう思うと、パフォーマンスの準備ををする。




ガチャ…






ドアが開き

俺は









「やぁ、ピオニー参上!そして、アデゥー!」










と言おうとしたが





口が




喉が





鳴らなかった。















驚きで世界が止まった。










だって


目の前にいるのは
水玉のパジャマを着た







牡丹さんだったから。




















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