紅色の川

□第八話 山都まこと
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別に俺はホモでもゲイでもバイでもない

普通に女の子が好きだ。


初恋は山都先輩
これも事実だ




だって、山都先輩は女の人なのだから。

戸籍上ではまだ女の人





先輩と初めて会ったのは
俺が高校一年生で、まだみんなも入学したばかりで慣れない頃

部活紹介があった
俺は親に言われて何かの部活には絶対入らなければ行けなかった。



「次は演劇部です」

司会の生徒会の女の先輩がそう言って出てきたのはさまざまな衣装を着た、上級生達。

先輩は騎士みたいな格好だった


まだ、女の子だった頃の先輩
髪の毛が長くてポニーテールにしていた。どこからどうみても女の子だった。

デモストレーションで少しだけ演技をした。山都先輩が中心だった。




格好良かった



先輩はすごい格好良かった。


多分、そこで恋に落ちていたんだろうけど、俺はしばらく気がつかなかった


俺はそのとき決めた。
演劇部にはいると




一週間後には俺は演劇部員だった。




「どうも、紅川くん。私は山都です。よろしくね」


今では考えられないくらい高いソプラノの綺麗で透き通った声。

グレーのブレザー、チェックの入った白いスカート

女の子の先輩にはすごく似合っていた。


俺は一生懸命部活に励んだ。


先輩は役者として活躍し、
俺は裏で支えた。



俺は役者になったことはないすべて裏方だ。

一方先輩はすべて役者だ。
もっと言うと男の役しかやらなかった。


役をしているときの先輩はとても格好良かった。



俺の好きなタイプはかっこいい女の子

ソレの原点は先輩にあった



また、正義感が強くて
いじめられていることかを見ると放っておけない人で


喧嘩も強かった。

運動神経も良かった


どこまでもかっこいい女の子だった。




俺が学校をやめた後でも

俺は先輩のことが好きだった



好きだったから
先輩が俺の家に来ても

定期的の遊んでも


嫌だと思ったことはなかった。




でも、ある日をさかいに


先輩に対する俺の気持ちはぱったりと変わってしまった。
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