自作小説2 初夏に君

□7 小指
1ページ/4ページ

夏休み某日



俺は今からすみれさんの家に
アニメ鑑賞しに行こうと思っていた


待ち合わせの場所は
もちろん、北原中学校だった



まぁ、直接
すみれさんの家に行っても良いのだが
いつも、俺が中学校にいっているせいもあり、ここが二人の集合場所として慣れてしまった



「のっぞむーん」





いつもの道からてこてこと
すみれさんが歩いてきた


セーラーではなく
花柄のピンク色の長いワンピース

ペッタンコのサンダルみたいな靴を履いている

少し長い茶髪ワンレンは
二つに三つ編み



こうして
あらためてみると

すみれさんが可愛いということに気づく



「すみれさん」



「のぞむんごめん、今日さぁ

私の家、お客サマが来るみたいなんだよぅ

んで、私の家無理なんだぁ」


「あ、そうなんですか?」


「でさ、のぞむんの家で見ようかなぁって・・・

無理かな?」





俺は少し考える


家には多分
母がいるけど・・・

多分気にはしないだろう・・・



「いいですよ」



「ほんとにぃ?!

わぉ!

のぞむんの家
はっじめてぃー」


「そんな大騒ぎしなくても

うちは狭いですよ」


「ぜっぜんおけぃ!」




すみれさんは嬉しそうだ


俺は自分の家に足を向けた
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ