大切な時

□序章 始まりの時
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〜海の洞窟〜


「エンマ!そっちにいったぞ!」

「了解です!」


エンマと呼ばれる赤髪の少年は剣をひき、目の前の魔物と対峙する。

「……くらえっ!」

魔物の隙を見て、エンマは剣を突き刺す。


「さすがだな。エンマ」

「いえ、まだまだですよ、ダストン隊長!」


「ふん、謙遜しおって…。ここは素直に喜べ!」



ダストン隊長は俺が尊敬している人。

とても厳しく、とても優しい方。


「さてと、お前ら全員無事か?無事なら奥に行くぞ!」


言葉は荒いが、とても部下思いで一人一人の事を忘れずに覚えてくださっている…。


「エンマ!何ボーっとしている!おいてくぞ!」

「は、はい!すみません!」


元はといえば隊長が村に来てくださらなかったら俺はダストン隊には所属できなかったし、それ以前に兵士になっていなかった。


とにかく今は目的である魔物の親玉を退治しないとな。
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