図鑑所有者と選ばれしトレーナー3
□第二章 エイン寺の秘密
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「つかまれ!」
ケンが必死に手を伸ばすもサクラには届かない。
「もう駄目……」
限界がきたらしくついに手を放してしまった。
「サクラ!!」
「サクラなら大丈夫だ!」
「やっときたか…」
崖の下からその声が聞こえ、やがてその姿が見える。
「遅いぞグレイラー」
グレイラーと呼ばれる男はボーマンダに乗り、腕にはサクラを抱えていた。
「き、貴様はグレイラー!」
「派手にやってくれたな。ボーマンダ、破壊光線!」
強烈な破壊光線が男に直撃する。
「うわぁぁぁあ!!」
「遅いぞグレイラー」
「悪い悪い。ほらサクラちゃん」
気絶しているサクラをタクヤに引き渡す。
「怪我人はいなかったが、寺の回りは荒れてしまったな」
「みんなで直せばいいさ。じゃあ俺は行くから」
そう言うとグレイラーは一瞬で空の彼方に消えてしまった。