琥珀

□Cerisier
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叶うなら、もう一度


お前に会いたいな………















 〜Cerisier〜




教団にただ一本ある故郷の古木が薄紅色の花を満開に咲かせた日、神からの授かり物をこの手に抱くことになった‐‐‐‐‐














医務室前に設置されていた椅子に座り、その時をひたすら待った‐‐‐


「まだか……」


時折医務室から聞こえる僅かな物音にさえ過剰に反応し、待つしかない我が身が歯がゆく何度も舌打ちした



らしくない‐‐‐



そう思う、数年前の自分だったら絶対あり得ない。
しかし、そのあり得ない事に喜びを感じているのもの事実だった


フッと口元を緩めると医務室の中がいきなり騒がしくなる


幾つもの足音と飛び交う声‐‐‐‐














「!!!‐‐!!!‐‐!!!!!‐‐‐」






座っていた椅子から立ち上がり、入り口へ向かいドアノブに手をかける前に中から開けられ教団唯一の女医が出てきた


「おめでとう、彼女頑張ったはよ。
可愛い子よ……」

嬉しそうに笑う女医の言葉に体が震えた


「さっ。行って二人の顔見ていらっしゃい……」

ポッンと背中を叩かれ、医務室の中へと足を踏み入れる
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