琥珀

□the secret of the third finger
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それは‐‐‐


 穏やかな風がレースのカーテンを揺らし、柔らかな日差しが差し込む‐‐‐‐


そんな、午後にあった小さな小さな出来事のお話し‐‐‐









the secret of the third finger


黒蘇学園高等部──


   2‐Dの教室──


午前の部の授業も無事に終わり、楽しいランチタイムも済ませ午後の部の授業までの時間をアレンとリナリーは持参したお茶を飲みながら和やかに過ごすて居た‐‐‐


「アレン君の、今日の紅茶は何?」

向かい合って座るアレンの手元からは、香りの良い紅茶の香りが漂ってくる


「今日は、先日新しく見つけたアールグレイです。
リナリーのお茶は……、ジャスミン茶ですか?良い香りですね」

香り高いジャスミン茶は、リナリーのお気に入りの銘柄は中国から取り寄せした拘りの一品


「うん、もう少しで今年の新茶が届くから、今度ウチに遊びに来た時に桃饅と胡麻団子と一緒に馳走するわね」


美味しいお茶とお菓子付きのお呼ばれに、嬉しそうに笑いながら頷くアレン


そこで何気なくフッとアレンの手元に視線を落とす
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