琥珀

□the secret of the third finger
2ページ/5ページ

気のせいかもしれない、

でも‐‐‐‐


ジィ‐‐─っと自分の手元を見つめたまま視線を上げようとしないリナリーを不思議に思い、声をかける


「??リナリー…、どうしたんですか?」

カップ代わりの水筒の蓋を握っている手元を見つめているらしい‐‐‐


「??」


視線を逸らさないまま、アレンの左手を取りジッと見つめる


指輪をしているわけでも、ネールアートをしているわけでもない‐‐‐ないけれど‐‐‐


「どうして、薬指だけマニキュアを塗ってるの?」


淡い桜色のマニキュアを塗られているのは、左手の薬指だけ‐‐‐‐



ほんのり色づく程度の色合いは、よく見なくては分からない程



「ぁっ…////それは、神田が…////」


リナリーが見つめていたモノが薄く彩られた指先だと気付き、アレンの頬が指先を彩る淡い色と同じ色に染まる
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ