琥珀
□the secret of the third finger
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気のせいかもしれない、
でも‐‐‐‐
ジィ‐‐─っと自分の手元を見つめたまま視線を上げようとしないリナリーを不思議に思い、声をかける
「??リナリー…、どうしたんですか?」
カップ代わりの水筒の蓋を握っている手元を見つめているらしい‐‐‐
「??」
視線を逸らさないまま、アレンの左手を取りジッと見つめる
指輪をしているわけでも、ネールアートをしているわけでもない‐‐‐ないけれど‐‐‐
「どうして、薬指だけマニキュアを塗ってるの?」
淡い桜色のマニキュアを塗られているのは、左手の薬指だけ‐‐‐‐
ほんのり色づく程度の色合いは、よく見なくては分からない程
「ぁっ…////それは、神田が…////」
リナリーが見つめていたモノが薄く彩られた指先だと気付き、アレンの頬が指先を彩る淡い色と同じ色に染まる