琥珀
□Limit of endurance
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(しかも、アレンがあんな事言うからユウの機嫌がずっと悪いし……)
日本からやっと戻り、レベル4の驚異もゾンビ騒動も落ち着いたというのに、なぜ頭痛の種が無くならないのか
「おッ!姉貴〜〜!お帰りさ〜〜!!」
食堂の横を通り過ぎようとした時、ブックマンと食事をしていたラビがブンブンと手を降ってきた
「?…ただいま。
ラビとブックマンは、待機?」
「そうさ〜〜。
あんまりにも暇だから、じじいと飯さ。
どうだった?」
「空振り。今から報告に行く」
ペコッと軽くブックマンに頭を下げ、足を進める
「おかしいじゃ ないかな」
科学班室の部屋の扉を開けた途端に聞こえてきたのは、人を少しバカにしたような声
(またか……)
毎日、何かに付けリーバー班長にイチャモンをつける新しく増設された第二、第三科学班の班長達
入り口から聞いたイチャモンの内容は、実にクダラナい
(そんな事、一々抗議するほどのモノか?)
はぁ〜〜、と溜め息を付き部屋へ入ろうとすると先程の第二班長がリナリーの後ろ姿を舐めてるように見つめ、リーバー班長に窘められている
(可愛い妹たちに実害がでる前に、簀巻きにして海にでも捨てるか……)
扉を開け踏み入った聞こえてきたのは、第三班長のリーバー班長の率いる第一班の悪臭に対する防臭剤をかけろ発言‐‐‐‐
(我慢の限界だな……)
フッと何かを吹っ切るように息を付き、帯刀していたイノセンスをゆっくり抜く