ソウサク

□暁
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握り締めた手の中に
滲んでしまった気持ちが一欠片
これは何の欠片だったか…
それさえも解らなくなった

ただ今解ること
それは 僕が何処に居るのか
それさえも忘れてしまった事実だけ

遠く歩いてきた道程に
何を零してきたんだろうか
すり減った靴底は 一体何を踏みしめてきたんだろう

立ち止まれば 夕焼け
空が真っ赤に墜ちていく
後ろに伸びた影が
僕に「戻ってみよう」と指し示す
見上げれば 微かな星達
今にも消え入りそうに
だけど消えはしない
僕に「君もそうだよ」と呟くように


振り返った道の先に
気付かないふりした後悔が幾千に
それは何処に向かう道なの…
気付いていた結果にただ鳴いていた

ずっと昔 したはずの約束
それは 僕が此処に立たない事だった
それさえも忘れてしまった事実だけ

遠く歩いてきた道程に
何を求めてきたのだろうか
すり減った靴底は 一体何を見てきたのだろう

立ち止まれば 夕焼け
空が真っ赤に墜ちていく
後ろに伸びた影が
僕に「戻ってみよう」と指し示す
見上げれば 微かな星達
今にも消え入りそうに
だけど消えはしない
僕に「君もそうだよ」と呟くように


振り返れば 後悔
まだ見ていない 今を
そっと僕に教えてくれた

踏み出した足は
滲んだ何かを見つける為に

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