紫色の光、真紅の焔

□序
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こんな光景、誰が想像していただろう



瓦礫の山、燃え盛る火焔

これまでの、神聖さはどこへ消え失せたのか


こんな状況、誰が想像していただろう



父母が、家臣が盾となり自分と姉とを逃がした


そしてその姉が今、目の前で、私を庇い、倒れた



……一人にしないで

なぜ皆そんなに私を護るの?
私を護ったって何にもならないのに


『成してもらいたいことがある』


皆、続けていうの、お前じゃなきゃ駄目だ、と



…私にはできない。したくない……


それはこの状況を引き延ばし、再び起こさせるだけ……


今、私に銃口を向けているMSから逃げる意志も失せた


ここで撃たれれば全てが終わる


それはいいのかもしれない、でもね、でも


この頬を伝う雫が、生きたい、と訴えている



怖い、怖いの…


何もできない、自分が憎い

ごめんなさい

ごめんなさい………





その瞬間、私は「神」を見た






 

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