戦国BASAランス書庫

□おいたはだめよ ☆
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「ランスかい?」
「ランス殿です」

予想通りの答えに思わず苦笑する。

…となると間違いなく問題になっているのはその女性関係…というか下半身の節操の無さで。

「今度は何を…いや、何処で誰を?」

苦情を受けて事後処理に回った回数は一回二回どころか、もう数え切れない。
言っても聞く耳なんてもたないだろうから、どうしても譲れないこと以外は一種の病気のようなものだと思って諦める事にしていた。

「今回はそうどっしり構えているわけにもいきませんぞ」
「それは困ったねえ」
「真面目に聞いて下され!」

適当に受け流しているのがバレたらしい。
3つの顔すべてに睨まれた。

「わかったよ。それで…?」

ふう、と、3Gが溜息をつく。
あの賓客にこの君主あり、とでも思われていたら少しばかり心外ではあるのだが、まあそんな事はないだろう。

「公家の姫君に手を出されました」
「………」

浮かべた笑顔は変わらないが、さすがの信長も言葉が続かない。

「それは…ちょっとまずいかなぁ…」
「大問題ですぞ!」

詳しく話を聞いてみると、どうやら怪我人も出しているらしい。
公家といえば、京の有力者だ。
戦乱の世において幾分弱体化したとはいえ、その力はまだまだ強い。
直訴されるだけならまだしも、反乱の温床になるかもしれない。内乱はまずい。




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