戦国BASAランス書庫

□戯骸ちゃんといっしょ ☆
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「だーーれーかーーーー……」

あっという間に遠ざかっていく悲鳴を聞きながら、一人、また一人、と倒れていた仲間だちが起き上げる。
スカートの砂埃を払い落としながら、すぐには動けない仲間に肩を貸しながら。
幸いにも、命を落とした者はいないらしい。

「…ご愁傷様?」
「ノワールは、行きたくないからな」
「でもあいつ、ちんこでかそうだぞ?いきなりだとケツってかなり痛いぞ。俺は呪いつきだったから大丈夫だったけど」
「まあ…それは…ちょっとは可哀想な気はするけどよ…」
「ふん。武人たるもの、己の危機は自らの手で乗り越えなければ、な」

普段の行いが物をいう、とはこのことか、結構シビアな女性陣の物言いに、ははは、と乾いた笑いを浮かべる男性陣。
悲壮と言うには色々と何かが足りない、そんななんとも言えない空気を完全に凍らせたのは、気持ちよくのびている健太郎を美樹と共に引きずっていた鈴女だった。

「大丈夫でござる。ランスあれでも、結構後ろもいけるでござるよ」

何でそんな事を知っているんだ、などとはとても訊けない訊きたくない。

「今から追っかければ本番には間に合うでござるかなぁ。天井裏とかに潜んでいられるといいのでござるが」

きっとホモ焼き鳥は鈴女に気付いても、ほっといてくれるでござる。
あいつはそういうタイプでござるから、と続ける鈴女。
よく見るとしっかり無傷な彼女の言葉に、織田軍の面々は頬を引きつらせたのだった。


――鬼は、ここにも、いた。








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