脳 内 旅 行 記【b】

□071019 ノックする
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修羅場から始まった。
私が隙を作ってマフィアに追われている男の人を助ようとしていた。
『逃げてーー!!』
と私が叫んだ。




 場面は変わり私は日常通りの生活を送っていた。
(場所は職場の店内)

店に二人の男が入って来た。
一人は普通に出入口から入って来たが、
もう一人は空間を切り裂いて入って来たように見えた。

私は訳もわからず、その二人に捕まり車に乗る。



空間を切り裂いた男をよく見ると、マフィアの手から逃した男だった。

無事の再会を喜び、抱きしめ合った。

そして、いつも一緒に行動していた。
その男の特徴は髪は茶髪で、いつも黒いスーツを着ていた。


彼が壁をノックすると、
そこにまるでドアが在るかの様に空間が開く。
路地裏への近道や、
姿を隠す時にノックしていた。

『私にも出来る?』
と聞いたら、
『やってごらん』
と言われたので

《コンコン》

と、壁をノックした。


《カチャ》

と開き、向こう側へ行った。

壁の向こうは喫茶店だったが、
客の一人も気付いてはいなかった。



ずっと一緒にいたかったけど時間が来た。

私は遠くへ転勤になり、引っ越す事になったのだ。

『絶対に帰って来るから、また会おうね』
と私は言った。

彼は笑顔で
『その日まで待ってます』と言った。

《コンコン》
とノックをすると
黒いトランクの中に入ってしまった。

私が声をかけても、
もう返事がない。

遠くから音楽が聞こえて来た。
それはいつも朝にセットしている携帯電話のアラームだった。
目覚めると、
その人はいない
いつもの朝だった。

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