脳 内 旅 行 記【b】
□021027 旅行記
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どこかはわからないが場所は外国のようだ。
遠い昔、船長だったおじいさんの話。
ある晴れた日、そのおじいさんが行方不明になった。
息子達は大騒ぎ。
おじいさんの他に、家から無くなっているものは、
なんとベッドだけ。
その行方不明のおじいさんは、というと
結ばれる事のなかった想い出の人なのか、
おじいさんは独り身のおばあさんの所へ自分のベッドに乗って流れ着いていた。
びっくりしたおばあさんだったが、突然の訪問者に喜んで
おじいさんのベッドに乗り込んだ。
まるで子供のようにおじいさんの冒険話を聞いていた。
「いけない、いけない」と言って、おじいさんはイカリを降ろした。
おばあさんの家の中で
おじいさんの声と
おばあさんの笑顔と
窓からこぼれる太陽の光が
ゆっくりと流れていた。
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