脳 内 旅 行 記【c】

□080925 赤ん坊
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大学のような明るい校内にいる。

まわりには女の子が賑やかに喋りながら歩いているのが見える。

用事があって緩やかな階段を降りていく。

私の持っていた様々な模様の布を階段の一段一段に敷いてある。
それを眺めながら『やっぱりいいなぁこの柄』とか『この辺の布は大き過ぎるから後で切ろう』とか思いながら降りていた。

私の後ろを歩いてる女の子達が「この布かわいい」などと言うたび嬉しくなった。

1階に着くと、綺麗な学生食堂。
食堂というよりもカフェレストランのように綺麗だった。

私は自分が飲んだコーヒーの紙コップやスプーンを捨てる為にゴミ箱を探していた。

広い校内に似合わない小さなゴミ箱を見つけた。

先に男の人が何かを捨てていた。

私も捨てようと燃やせるゴミと燃やせないゴミを分けた。

手に持っていたのは紙コップとスプーンの他に使い捨てのスチロールの皿を大量に持っていた。

コップとスプーンは捨てられたが 大量の皿は捨てられそうにないと判断した私は 他にゴミ箱を探そうとした。

すると、先程からいた男の人が私のゴミを取り上げて捨ててくれようとした。
しかし、どう見ても無理であったので
『どうもありがとうございます、別のゴミ箱を捜すので』
とゴミ箱からはみ出たゴミを出した。

それから一緒にゴミ箱を探す事になり2人で歩いていた。

気が付くと外にいた。

行く先を見た。遠くではあるが その先は突き当たりなのかアスファルトの道が終わり、地面は土に変わっているようだった。

人が見える。
土の地面にに立っている。

女の人のようだ。顔はよく見えない。

ふと女の人の左下に目をやると赤ん坊がハイハイしながらこっちへ向かって来ているように見える。

おかしい。何かがおかしい。
まるで その赤ん坊だけ電波の悪い場所で液晶テレビを見ているように消えかかって見える。
しかし確実に近付いて来ている。



『これ以上 近付いたら死ぬ!!!』

と私は思った。


一緒に歩いている男に
『引き返そう、何も言わないで。あと絶対に振り向かないで!』

と言って 来た道を歩きだした。
走っては駄目だと思った。

とにかく人のいる所まで行けば大丈夫だと思った。

『パパー!…パパー!』

後ろから呼ぶ声が聞こえる。
すごく不気味な声だった。
『やっぱり!…男の人が見たら死ぬやつだ』
と思った。


そのうちに人気のある場所まで来たが不安は拭いきれていない。

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