脳 内 旅 行 記【c】

□090705 扉
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日曜日、昼を過ぎた頃、たしか2時だった。
家でテレビを見ていたら、映画が始まった。

2人の若い娘が出てきた。
どこかの外国の話らしい。

2人の娘は仲の良い姉妹だとわかった。

ある日大富豪だった父が亡くなり、姉が家の主となった。

今まで家を出ていた娘2人が出会い、昔を懐かしみながら家の中を散策していた。

脇に人が倒れている…
が、そんなのはお構い無しに物語は進んで行った。

すると、地下へ通じるハシゴを見つけて下へ降りていく2人。


壁が楳図かずお先生の『神の左手・悪魔の右手』の中に出て来る廃屋のようで暗い

人の体の中のように皮膚感があり、ドロドロしている。

床から160センチ上位でハシゴは終わっていた。

2人は飛び降りた。




『ん?帰りはどうするんだろう…まぁどうにかなるのか』

と思いつつ見ていた。




地下にしては広く、あちこちに扉がある。
しかし地下のせいか少し薄暗く、不気味。

映画の中で、姉か妹か忘れたが

「見て見て!懐かしい!小さい時に使っていた扉よ!
こんなところにあったなんて」


その扉を見つける前に、赤い帽子を被った青年と思われる男性が見切れた…

青年はすぐ側の扉を開けかけて
その扉の左側に頭だけ寄り掛かるようにして倒れている。


完全に死んでいると思われる。



『見るからにこの映画はホラー?』

それなら見るんじゃなかった…と後悔した

バックミュージックに、映画『サイコ』の有名なメロディー?が流れている。

『わ!これ絶対ホラーじゃん!』

テレビを見ていた妹にも
『これってホラーじゃない?』
って言ったら

「違うはずだよ」
と言われた
そんな馬鹿なと思いながら新聞のテレビ欄を見たら
【フランスロマンチックムービー】とかって書かれていた。

『はーん、ホラーじゃないんだ』

と少しだけ安心してテレビを見る。



その扉は暗い地下には似合わないようなアンティーク調であり、少し小さめだった。




『扉を開けたら何かが起きそうだ』

と思ったら夢から覚めた。
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