短編集
□七夕の夜の夢か現か
2ﾍﾟｰｼﾞ/8ﾍﾟｰｼﾞ
総司が大阪に行ったのは３週間前。
遅くても２週間で帰ってくると言っていたため、七夕の前には帰ってくる予定だった。
だが、想像していたよりも大阪の治安が悪く、帰ってくるのが遅れていた。
(織り姫と彦星は会えたのに、私と沖田先生は会えない……)
そう思うと胸が痛い。
(織り姫と彦星は１年に１回しか会えないんだから……)
１年に１回しか会えない。そんな２人の再会を心から喜ぶことが出来ない自分に嫌気が差す。
いろいろ考えているうちに、ｾｲは眠りの底に落ちていった。
大好きな総司の無事を祈って…。