novel1

□甘い悪夢
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愛しい女と2人きり。
まるで何かを試されているようなものだ。


不意に彼女の胸元へと伸びた指を、びくりと震わせ自分の元へ戻す。




「……参ったな。」

自覚していた以上に、俺は彼女の事を……。

もう、
こんな想いが自分の中に芽生えるなんて思って居なかった。
いや、過去以上だ。
自分が傷付くのを今まで恐れていたのに、自分が彼女を傷付けてしまうのが怖いだなんて。


「…どうかしてる」



君も、そして、僕も。

月明かりに照らされ、蒼白くライトアップされた僕の部屋。
彼女の温もりで自分を堪えながら朝を待つ。


――そう、きっとこれは甘い悪夢。



Fin.


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